2013年8月30日金曜日

正体不明「謎の一本足」


雨上がりの大地に、そして降り積もった新雪の上に、それははっきりと残されていました。人工的ではなく明らかに生き物でも、一本足で歩いたとしか考えられない足跡です。

 
まずは2004年3月、和歌山県内の山裾に広がる町での出来事。夜中に降り続いた雨が上がった早朝、ぬかるんだ田畑で不思議な足跡が発見されます。足の大きさは縦約20センチ、横幅15センチ。そして約60センチの歩幅が、等間隔で一直線に刻まれていました。しかも、この足跡の出現は、同月11日と22日の二度だったのです。いずれも、雨上がりの朝。人間ではないし、クマやサルなどの動物でもない、「一本足の生き物」の足跡です。町の調査では正体の解明に至らず、結局謎のまま。地元の人々は、古くからこの土地に語り継がれる妖怪「カシャンボ」だと噂しました。カシャンボとは山に棲む河童の一種で、一本足にひとつ目という姿だそうです。何かが田畑を歩いたのは事実。はたして、それは妖怪だったのでしょうか?

 
続いては2009年3月5日、イングランド南西部のデヴォンシャーに出現した一本足です。こちらも早朝で、降り積もった新雪の上に残されていました。足の長さは約13センチ、歩幅は20センチで、上記の和歌山県の足跡同様、それ以外は何もありませんでした。しかも、この足跡は森を抜け入り江を渡り、州内18の町に残されていて、その全長はなんと160キロだったそうです。一晩に160キロ、しかも20センチの歩幅を正確に刻み歩き続けた一本足の正体は何だったのか。雪解けと共に足跡も消えたため、謎は解明されませんでした。デヴォンシャーでは19世紀にもまったく同じ足跡が出現しており、当時の人々は「悪魔の足跡」と呼び、とても恐れたのです。今回も、それが再び現れたと信じる人が少なくなかったそうです。何かが雪の上を歩いたのは事実。はたして、それは悪魔だったのでしょうか?

2013年8月18日日曜日

イギリスの赤いバラはなぜ散った?


1997年8月31日深夜、2台のバイクに追われパリ市内を猛スピードで走るベンツが、セーヌ川に架かるアルマ橋近くのトンネル内で中央分離帯に激突しました。大破したベンツの後部席に乗っていたのはダイアナ元皇太子妃と、婚約者でエジプト系イギリス人の実業家ドディ・アルファイド氏。運転手はふたりが宿泊していたホテルの警備責任者で、助手席にはガードマンが乗っていました。アルファイド氏と運転手はその場で亡くなり、ダイアナ元妃も運び込まれた病院で息を引き取ります。そしてガードマンだけが、一命を取り留めました。

 
世界中の人々に衝撃を与えたこの交通事故。直後は、車を追いかけていたカメラマンたちの行動が非難されましたが、パリ警察が発表した事故原因は、運転手の体調が「かなり危険な状態だった」という事です。お酒を飲み、さらに反射神経が鈍くなる薬も飲んでいたのだとか。しかしその後、この説を否定するような証拠や証言が次々と出て来るのです。まず、唯ひとり助かったボディガードの男性は「バイクの他に1台の車が追いかけて来た」と証言。事故現場ではベンツの物ではない部品が発見され、さらに事故車の右前部分に別の車の塗装がついていたのです。この「謎の車」を、現場近くのホテルの窓から目撃した人もいました。塗装の分析から、謎の車がフィアットである事までは解りましたが、結局、該当車は発見できませんでした。また運転手も、ホテルの防犯カメラに映る姿では、とてもお酒を飲んでいるようには見えませんでした。こうした数多くの不可解な事実から、「ダイアナ元妃は暗殺された」という説が囁かれるようになるのです。

 
では、暗殺説が生まれた理由は何でしょう。提唱者が指摘するのは、ダイアナ元妃の婚約者アルファイド氏です。アルファイド家はイスラム教徒であり、ドディ氏とダイアナ元妃が結婚し子供が生まれれば、その子は将来のイギリス国王・ウィリアム王子とは異父兄弟になります。イギリス政府は、アルファイド家が将来、この血縁を利用してイギリスへの影響力を強めるのではないかと考えたのです。そこで諜報機関を使い、暗殺計画を実行したと言うのです。この説は一部の提唱者に留まらず、とくにイスラム圏のメディアが強く指摘するようになりました。2007年10月、ロンドン高等法院は事故究明の審問を開始。事故の再調査や関係者への審問をおこない、2008年3月、結局、最初のパリ警察と同じ「過失による交通事故」という結論を出しました。

 
ただ純粋に、幸せを願っていたひとりの女性。彼女は「イギリスの赤いバラ」とも呼ばれ、国民に広く愛された女性でした。イギリスの世論調査によれば、今もなお国民の8割以上が、何らかの陰謀により彼女は亡くなったと考えているそうです。

 
ときに2013年8月、この出来事に関する新たな情報が世界に伝えられました。イギリスの軍部が仕掛けた暗殺だったと、元軍人の義理の親が証言したのです。ロンドン警視庁もこの情報を確認していますが、事件の捜査はせず、あくまで証言の信ぴょう性を調べるだけだとか。可愛い初孫、ジョージ王子をその腕に抱くこともできなかったダイアナ元妃。何を胸に秘め、天国から現世を見下ろしているでしょうか。

2013年8月8日木曜日

「HAARP」の脅威と暴走


2005年8月、アメリカ南部に大災害を引き起こした大型ハリケーン「カトリーナ」は、人工的に作られた気象兵器だった…。同国テレビ局の天気キャスターの発言が、一時期、アメリカ国内を騒然とさせたそうです。「笑えない冗談だね」だけでは終わらず、政府まで巻き込んだ騒ぎになったのは、それなりの理由があったからです。

 
気象をコントロールできるほどの大規模なプロジェクトが、現実に国防省により進められていたのです。それが、高周波活性オーロラ調査プログラム、英語の頭文字で「HAARP(ハープ)」と呼ばれる計画です。地球の電離層に地上から強力な電磁波を放射し、人工的にオーロラを作り出す実験の事で、アラスカに巨大なアンテナ群が建造されています。国防省の公式見解によれば、ハープは大気の測定や石油・ガス・鉱物資源の調査を目的にしているそうです。つまり、人類の未来のための純粋で学術的なプロジェクトだと言うのです。

 
しかし、このハープに関しては恐るべき都市伝説が語られています。2004年12月26日に発生した、スマトラ島沖の大地震の原因がハープではないか…と言うのです。ここがM9以上の大地震は起きないとされた地域である事と、インド洋の島にあるアメリカ海軍の基地が、事前に情報を得ていたと言われる事が、都市伝説発生の要因になりました。これは、制御不能になったハープが限界以上の力を発揮してしまい発生した大災害だったと、陰謀説を信じる人々は主張します。ただ、これはあくまで都市伝説です。

しかし、アメリカ軍が実際に電磁波を兵器として使った事はあるようです。2003年のイラク戦争で、軍は強力な電磁波で電子部品をショートさせる「E―BOMB」という兵器を実戦使用しました。その結果、イラク国営テレビの放送が数時間途絶えたと言います。

 
ハープの暴走であれイラク戦争の作戦であれ、もちろんペンタゴンは完全否定です。それでも、地球規模から身近な家電製品まで、電磁波の脅威は確かに存在するのです。