2012年6月3日日曜日

時間の超常現象「タイム・ループとタイム・スリップ」


もし、時計の針が逆に回せたら、自分の過去の「あのとき」に戻って、もう一度やり直せたのに…と思う人は少なくないでしょう。過去や未来を自由に選んで行ける「タイム・トラベル」は、現在の世に未来からの旅行者が存在しない事から、永遠に不可能と断言する学者もおります。しかし、偶然に発生する時間の不思議な超常現象は、物理学でもそれなりに研究が進んでいるようです。それが、「タイム・ループ」と「タイム・スリップ」です。



ひとりの男性が目を覚まします。火曜日の朝、6時35分。彼はいつも通りトーストとスクランブルエッグ、コーヒーの朝食をとり出勤。アパートを出たところで自転車とぶつかりそうになり、それを避けた弾みで道路に飛び出し、目前に大型トラックが…そこで、男性は気を失います。意識が戻ると、また火曜日の朝6時35分。同じメニューの朝食の後、アパートを出てまた自転車に…。彼はこれを5日間経験したと言います。この現象がタイム・ループです。今世紀初めにアメリカで発生した現象ですが、体験者の名前は公表されませんでした。



タイム・スリップは、1789年のベルサイユ宮殿に迷い込んだふたりのイギリス人女性や、さらに古い500年前のパリを目撃したアメリカ人夫妻がいます。体験者がひとりならば、「気のせい」とか「何かの見間違い」と思われても、ふたりが同時に同じ風景を目撃したのですから、体験は本物だったはずです。



さて、ここから語りが少々難しく、またスケールも宇宙規模になります。思考をできるだけ柔軟にして読んでくださいね。

現代の物理学でも、時間の正体はよく解っていないようです。アメリカの物理学者ローレンス・シュルマン博士によると、「宇宙には逆時間領域がある」そうですよ。つまり、わたしたちが暮らす空間の中では、水が入ったグラスを床に落とせばグラスは割れて水が床に広がりますね。逆時間領域では、その光景がビデオの逆戻しのように見えるワケです。しかも、その空間にもし人間が存在すれば、若返っていくそうですよ。



わたしたちを囲む空間、さらにそれを囲む宇宙の誕生は、現在、ビッグ・バン理論とインフレーション理論を合わせたものとされています。理論の説明は大変難しいので省くとして、現在考えられている宇宙全体のカタチは、例えるならば大木です。太い幹から、何十本もの枝を張った姿に似ているのだとか。枝のそれぞれが独立した宇宙で、その中に「逆時間領域」があるとしたら…そして、枝の重なる部分があるとしたら…。そこで、時間の超常現象が発生するのです。



同じ時間帯の中を、ひたすら回り続けるタイム・ループ。突然、過去の世界へ行ってしまうタイム・スリップ。不思議な時間の超常現象は、何の前触れもなく突然、わたしたちの日常に発生するかもしれませんよ。