2013年9月20日金曜日

ヒトラーは今も生きている?


「あの人は生き延びていました」というお話は、都市伝説の定番です。良くも悪くも歴史に名前を刻んだ人物から、世界中の人々に愛されたアーティストまで、物語の主人公たちは実に様々です。そうした都市伝説の中でも、ナチスの総統アドルフ・ヒトラーの生存説はとくによく知られていますね。今回は、その都市伝説がさらに進化した、現代社会の中に彼が存在しているというお話を語りましょう。

 
歴史としては、ヒトラーは1945年4月30日、ベルリン市内の地下室で自ら命を絶ったとされています。しかしその身は、140リットルものガソリンの海の中で徹底的に焼かれたため、本人の確認どころではなかったそうです。さらに、終戦前後の混乱に紛れてナチスの高官たちが国外へ逃れたのは事実であり、当然、ヒトラーも逃げられたはずだという説があるのです。この説を裏付けるように、ノルウェーのUボート基地まで彼を護衛し、潜水艦に乗り込むまでを見届けたと証言するナチス関係者もいました。こうした話から、ヒトラー生存説が囁かれるようになり、南米で生きていたとか、凄いところでは南極のエイリアンの基地で暮らしたなんて説も出たのです。それでも、2013年の現在に生きていると言うのならば、いったい何歳なのでしょうか?

 
この都市伝説で語られるのは、ヒトラー本人ではなく彼の遺伝子です。ナチスの機関には、科学や医学の分野で頂点を極めるドイツ人たちが大勢いました。この技術や知識がソ連側へ流れる事を何より恐れたアメリカは、ドイツ人科学者たちを免責し自国の市民として迎え入れたのです。これを「ペーパークリップ作戦」と言いますが、科学者の中にはナチス復活を願う者もいたのです。それが、生命物理学者のヨーゼフ・メンゲレでした。彼はナチス時代からクローンの研究を続けており、アメリカ市民になってもヒトラーの復活を心の中で願っていたといいます。もちろん、20世紀半ばではクローンはまだ夢物語。しかし、彼の意思を何人かの科学者が引き継いだとしたら…。都市伝説では、ヒトラーは100歳近くまで生きた事になっていて、遺伝子保存技術の確立に間に合ったそうですよ。

 
ヒトラーの遺伝子を受け継いだ者が、今、世界のどこかで息を潜め、表舞台に出る機会をうかがっている…この都市伝説はそう語ります。ただこれが、21世紀の現代社会の脅威になるでしょうか? その昔、青年将校として党に入った若きヒトラーには、アーリア人の純粋な国家を作りたいという理想がありました。これはやがて、よくない方向へ暴走しますが、民族意識より価値観のグローバル化のほうが強い現代に、ナチスの復活は難しいのではないでしょうかね。

 
ヒトラーのクローンが存在しても、たぶん「普通の人」の人生を歩むのではないかと…。

2013年9月7日土曜日

火星夢物語


科学者や専門家ではない一般の人々が、地球以外の星に知的生命体がいるかもしれないという「夢と希望」を持ち始めたのは、19世紀末、火星観測により地表に運河らしき形跡が発見されてからでした。まさに「火星夢物語」で、最初の登場人物はエレーヌ・スミスという名の女性霊媒師です。

彼女は交霊により見えた火星の風景を描き、火星人と会話したときの火星語も書き残しました。絵には流れる雲やサボテンのような植物、また、家畜を連れて荒野に立つ火星人が描かれています。さすがにこの絵を信用する人はほとんどいませんでしたが、火星語は今でも貴重な資料とされているそうで、驚きます。

 
20世紀初頭に起きた火星絡みの騒動が、1938年10月30日、アメリカのラジオ番組が放送した「宇宙戦争」です。火星人が攻撃してくるという内容は、小説を元に製作したドラマであり、ハロウィンのイベントとして放送されました。しかし、具体的な地名を使ったニュースの実況形式があまりにも現実的で、「現在、○○で交戦中」という言葉に全米がパニックになったとか。当時の人々は、本当に空から火星人が攻めて来ると信じたのです。

 
さて、21世紀になると、今度は「かつて火星に住んでいた」というロシア人の男性が現れます。彼の話では、火星は大災害により地表の空気を失い、火星人は地下で生活しているのだとか。また、自分が火星で暮らしていた時代はおよそ7万年前で、調査目的で地球に来ており、そのとき地球では幻の文明といわれるレムリアが存在したそうですよ。こうした怪しげ()な話のほかにも、探査衛星が撮影した地表の写真から、「火星都市伝説」は様々に発展しています。倒木らしきモノとか、動物の足跡、さらに右腕を前に差し出す女性のような姿まで登場しているのです。

 
2012年8月5日、アメリカ航空宇宙局の火星探査車「キュリオ・シティ」が、ついに表面着陸に成功しましたね。このニュースに、わたしはどれほど胸を弾ませた事でしょう。150年近い歳月の中で語り継がれてきた都市伝説は、これから先、現実としてわたしたちが目撃していくのです。新しい「火星夢物語」の幕開けです。

2013年8月30日金曜日

正体不明「謎の一本足」


雨上がりの大地に、そして降り積もった新雪の上に、それははっきりと残されていました。人工的ではなく明らかに生き物でも、一本足で歩いたとしか考えられない足跡です。

 
まずは2004年3月、和歌山県内の山裾に広がる町での出来事。夜中に降り続いた雨が上がった早朝、ぬかるんだ田畑で不思議な足跡が発見されます。足の大きさは縦約20センチ、横幅15センチ。そして約60センチの歩幅が、等間隔で一直線に刻まれていました。しかも、この足跡の出現は、同月11日と22日の二度だったのです。いずれも、雨上がりの朝。人間ではないし、クマやサルなどの動物でもない、「一本足の生き物」の足跡です。町の調査では正体の解明に至らず、結局謎のまま。地元の人々は、古くからこの土地に語り継がれる妖怪「カシャンボ」だと噂しました。カシャンボとは山に棲む河童の一種で、一本足にひとつ目という姿だそうです。何かが田畑を歩いたのは事実。はたして、それは妖怪だったのでしょうか?

 
続いては2009年3月5日、イングランド南西部のデヴォンシャーに出現した一本足です。こちらも早朝で、降り積もった新雪の上に残されていました。足の長さは約13センチ、歩幅は20センチで、上記の和歌山県の足跡同様、それ以外は何もありませんでした。しかも、この足跡は森を抜け入り江を渡り、州内18の町に残されていて、その全長はなんと160キロだったそうです。一晩に160キロ、しかも20センチの歩幅を正確に刻み歩き続けた一本足の正体は何だったのか。雪解けと共に足跡も消えたため、謎は解明されませんでした。デヴォンシャーでは19世紀にもまったく同じ足跡が出現しており、当時の人々は「悪魔の足跡」と呼び、とても恐れたのです。今回も、それが再び現れたと信じる人が少なくなかったそうです。何かが雪の上を歩いたのは事実。はたして、それは悪魔だったのでしょうか?

2013年8月18日日曜日

イギリスの赤いバラはなぜ散った?


1997年8月31日深夜、2台のバイクに追われパリ市内を猛スピードで走るベンツが、セーヌ川に架かるアルマ橋近くのトンネル内で中央分離帯に激突しました。大破したベンツの後部席に乗っていたのはダイアナ元皇太子妃と、婚約者でエジプト系イギリス人の実業家ドディ・アルファイド氏。運転手はふたりが宿泊していたホテルの警備責任者で、助手席にはガードマンが乗っていました。アルファイド氏と運転手はその場で亡くなり、ダイアナ元妃も運び込まれた病院で息を引き取ります。そしてガードマンだけが、一命を取り留めました。

 
世界中の人々に衝撃を与えたこの交通事故。直後は、車を追いかけていたカメラマンたちの行動が非難されましたが、パリ警察が発表した事故原因は、運転手の体調が「かなり危険な状態だった」という事です。お酒を飲み、さらに反射神経が鈍くなる薬も飲んでいたのだとか。しかしその後、この説を否定するような証拠や証言が次々と出て来るのです。まず、唯ひとり助かったボディガードの男性は「バイクの他に1台の車が追いかけて来た」と証言。事故現場ではベンツの物ではない部品が発見され、さらに事故車の右前部分に別の車の塗装がついていたのです。この「謎の車」を、現場近くのホテルの窓から目撃した人もいました。塗装の分析から、謎の車がフィアットである事までは解りましたが、結局、該当車は発見できませんでした。また運転手も、ホテルの防犯カメラに映る姿では、とてもお酒を飲んでいるようには見えませんでした。こうした数多くの不可解な事実から、「ダイアナ元妃は暗殺された」という説が囁かれるようになるのです。

 
では、暗殺説が生まれた理由は何でしょう。提唱者が指摘するのは、ダイアナ元妃の婚約者アルファイド氏です。アルファイド家はイスラム教徒であり、ドディ氏とダイアナ元妃が結婚し子供が生まれれば、その子は将来のイギリス国王・ウィリアム王子とは異父兄弟になります。イギリス政府は、アルファイド家が将来、この血縁を利用してイギリスへの影響力を強めるのではないかと考えたのです。そこで諜報機関を使い、暗殺計画を実行したと言うのです。この説は一部の提唱者に留まらず、とくにイスラム圏のメディアが強く指摘するようになりました。2007年10月、ロンドン高等法院は事故究明の審問を開始。事故の再調査や関係者への審問をおこない、2008年3月、結局、最初のパリ警察と同じ「過失による交通事故」という結論を出しました。

 
ただ純粋に、幸せを願っていたひとりの女性。彼女は「イギリスの赤いバラ」とも呼ばれ、国民に広く愛された女性でした。イギリスの世論調査によれば、今もなお国民の8割以上が、何らかの陰謀により彼女は亡くなったと考えているそうです。

 
ときに2013年8月、この出来事に関する新たな情報が世界に伝えられました。イギリスの軍部が仕掛けた暗殺だったと、元軍人の義理の親が証言したのです。ロンドン警視庁もこの情報を確認していますが、事件の捜査はせず、あくまで証言の信ぴょう性を調べるだけだとか。可愛い初孫、ジョージ王子をその腕に抱くこともできなかったダイアナ元妃。何を胸に秘め、天国から現世を見下ろしているでしょうか。

2013年8月8日木曜日

「HAARP」の脅威と暴走


2005年8月、アメリカ南部に大災害を引き起こした大型ハリケーン「カトリーナ」は、人工的に作られた気象兵器だった…。同国テレビ局の天気キャスターの発言が、一時期、アメリカ国内を騒然とさせたそうです。「笑えない冗談だね」だけでは終わらず、政府まで巻き込んだ騒ぎになったのは、それなりの理由があったからです。

 
気象をコントロールできるほどの大規模なプロジェクトが、現実に国防省により進められていたのです。それが、高周波活性オーロラ調査プログラム、英語の頭文字で「HAARP(ハープ)」と呼ばれる計画です。地球の電離層に地上から強力な電磁波を放射し、人工的にオーロラを作り出す実験の事で、アラスカに巨大なアンテナ群が建造されています。国防省の公式見解によれば、ハープは大気の測定や石油・ガス・鉱物資源の調査を目的にしているそうです。つまり、人類の未来のための純粋で学術的なプロジェクトだと言うのです。

 
しかし、このハープに関しては恐るべき都市伝説が語られています。2004年12月26日に発生した、スマトラ島沖の大地震の原因がハープではないか…と言うのです。ここがM9以上の大地震は起きないとされた地域である事と、インド洋の島にあるアメリカ海軍の基地が、事前に情報を得ていたと言われる事が、都市伝説発生の要因になりました。これは、制御不能になったハープが限界以上の力を発揮してしまい発生した大災害だったと、陰謀説を信じる人々は主張します。ただ、これはあくまで都市伝説です。

しかし、アメリカ軍が実際に電磁波を兵器として使った事はあるようです。2003年のイラク戦争で、軍は強力な電磁波で電子部品をショートさせる「E―BOMB」という兵器を実戦使用しました。その結果、イラク国営テレビの放送が数時間途絶えたと言います。

 
ハープの暴走であれイラク戦争の作戦であれ、もちろんペンタゴンは完全否定です。それでも、地球規模から身近な家電製品まで、電磁波の脅威は確かに存在するのです。

2013年7月30日火曜日

聖なる杯の物語


それを手にした者には、永遠の命が約束されたり、再生や復活の奇跡が起きるといわれます。その存在や様々な奇跡は聖書に記されておらず、また、キリスト教徒の必須教養でもありません。しかし、2000年以上の長き歳月の中で語り継がれ、数多くの人々が探し求めた「聖杯」。その物語を聖杯伝説と言い、創作されたお話では、「アーサー王と円卓の騎士」がよく知られています。ただ今回は、現実のお話を語ります。それはまさに、最高の都市伝説というべき聖なる杯の物語です。

 
イエス・キリストが最後の晩餐でワインを注ぎ、十字架で息絶えた彼の血を受けたとされる杯。彼の弟子アリマタヤのヨセフにより、ブリタニア地方(現在のグレートブリテン島)に埋められたとされる杯の、現実的な行方が浮上したのは、1947年、エルサレム南東部の洞窟で膨大な数の古文書が発見されたときでした。その中に、西暦74年のローマ軍の攻撃直前、大量の財宝をエルサレムの神殿に埋めたという記述がありました。この作業には、イエスの周辺にいた人々も関わっていた可能性が高く、埋めた財宝の中に聖杯があったのでは…と考えられたのです。ただ、ローマ軍の破壊で神殿は跡形もなく崩れてしまいました。

 
エルサレム壊滅からおよそ1000年後。この場所で聖杯を探したのが、あのテンプル騎士団です。彼らは神殿跡地を発掘し、かなりの財宝を発見しますが、その中に聖杯があったという話が残されています。聖杯はスコットランドに運ばれ、エジンバラに建てた教会の地下に埋められます。この時期と、アーサー王の聖杯伝説の誕生が重なっており、それが偶然ではないと指摘する歴史学者もいるのです。ただし現在は、この教会の地下に「それらしき物」はありません。また、テンプル騎士団と深い関わりがあったキリスト教カタリ派の一部の者が、スコットランドに渡る前に聖杯を持ち逃げしたという説もあります。さらにこの時期から100年後、テンプル騎士団の子孫が大西洋を西へ向けて航海した記録があり、そのとき、聖杯が海を渡ってアメリカ大陸に持ち込まれたとも考えられています。

 
聖杯は、本当に存在するのでしょうか? 現在、「本物を所有している」と主張する団体が複数あるそうです。亡くなった人が生き返るような奇跡が、実際に確認されない限り、そのどれが真の聖杯なのかは永遠の謎です。聖杯には、手にした者に世界を支配する力を与えるという伝説もあり、それに惹かれて探した時の権力者もいました。この伝説が真実ならば、聖杯は永久に姿を隠し続けるかもしれませんね。

2013年7月23日火曜日

「ヨハネの黙示録」の予言は本当か?


肌の色、目の色、それに時代や文化の違いを問わず、ヒトは予言に惹かれますね。街角の占い師の言葉でさえ信じてしまうほどですから、それが聖書に書かれた予言となれば尚の事です。新約聖書の「ヨハネの黙示録」には、例えば第8章に「苦よもぎ」という名の燃える大きな星が天から落ちてきて、地上の水が消え多くの人が亡くなると記されています。この「苦よもぎ」がロシア語ではチェルノブイリになるそうで、あの大事故を予言したと言われます。また、世界の終末には10本の角と7つの頭を持つ巨大な生き物が海から出現し、人類を滅亡させると記され、これが核兵器による最終戦争、いわゆる「ハルマゲドン」なのだそうです。都市伝説的には興味深いお話ですが、聖書を研究している学識者たちの見解によれば、ヨハネの黙示録に記された予言は現代の事ではありません。

 
まず、「ヨハネの黙示録」とはどのような文書なのでしょうか。これは一世紀末のころ、小アジアの西海岸に住むヨハネと名乗る人物が、自分の見た夢を記した文書だと言われます。この「ヨハネ」が、キリストの使徒ヨハネとは別の人物である事は、黙示録が書かれた時代の検証により明らかにされています。さらに、黙示録のヨハネが何者かは、エーゲ海の島にいたらしいという事以外まったく正体不明。つまりヨハネの黙示録とは、正体不明の人物が「わたしはこんな夢を見ました」と記した文書なのです。

 
当時のローマ帝国では、皇帝が神でした。イエスを絶対神とするキリスト教徒の立場は、想像に難くありませんね。ヨハネの黙示録に記された様々な予言は、こうしたキリスト教徒たちを励ますモノであり、「終末」とは、ローマ帝国の終りを示していたそうですよ。ある意味、かなり怪しげな文書であったにも関わらず、聖書の正典とされた原因がここにあると考える研究家も少なくありません。

 
「苦よもぎ」はチェルノブイリではないし、ましてや、海から出現する「666」と暗示された巨大な生き物がハルマゲドンを招くというお話は、完全な都市伝説なのです。