「あの人は生き延びていました」というお話は、都市伝説の定番です。良くも悪くも歴史に名前を刻んだ人物から、世界中の人々に愛されたアーティストまで、物語の主人公たちは実に様々です。そうした都市伝説の中でも、ナチスの総統アドルフ・ヒトラーの生存説はとくによく知られていますね。今回は、その都市伝説がさらに進化した、現代社会の中に彼が存在しているというお話を語りましょう。
歴史としては、ヒトラーは1945年4月30日、ベルリン市内の地下室で自ら命を絶ったとされています。しかしその身は、140リットルものガソリンの海の中で徹底的に焼かれたため、本人の確認どころではなかったそうです。さらに、終戦前後の混乱に紛れてナチスの高官たちが国外へ逃れたのは事実であり、当然、ヒトラーも逃げられたはずだという説があるのです。この説を裏付けるように、ノルウェーのUボート基地まで彼を護衛し、潜水艦に乗り込むまでを見届けたと証言するナチス関係者もいました。こうした話から、ヒトラー生存説が囁かれるようになり、南米で生きていたとか、凄いところでは南極のエイリアンの基地で暮らしたなんて説も出たのです。それでも、2013年の現在に生きていると言うのならば、いったい何歳なのでしょうか?
この都市伝説で語られるのは、ヒトラー本人ではなく彼の遺伝子です。ナチスの機関には、科学や医学の分野で頂点を極めるドイツ人たちが大勢いました。この技術や知識がソ連側へ流れる事を何より恐れたアメリカは、ドイツ人科学者たちを免責し自国の市民として迎え入れたのです。これを「ペーパークリップ作戦」と言いますが、科学者の中にはナチス復活を願う者もいたのです。それが、生命物理学者のヨーゼフ・メンゲレでした。彼はナチス時代からクローンの研究を続けており、アメリカ市民になってもヒトラーの復活を心の中で願っていたといいます。もちろん、20世紀半ばではクローンはまだ夢物語。しかし、彼の意思を何人かの科学者が引き継いだとしたら…。都市伝説では、ヒトラーは100歳近くまで生きた事になっていて、遺伝子保存技術の確立に間に合ったそうですよ。
ヒトラーの遺伝子を受け継いだ者が、今、世界のどこかで息を潜め、表舞台に出る機会をうかがっている…この都市伝説はそう語ります。ただこれが、21世紀の現代社会の脅威になるでしょうか? その昔、青年将校として党に入った若きヒトラーには、アーリア人の純粋な国家を作りたいという理想がありました。これはやがて、よくない方向へ暴走しますが、民族意識より価値観のグローバル化のほうが強い現代に、ナチスの復活は難しいのではないでしょうかね。
ヒトラーのクローンが存在しても、たぶん「普通の人」の人生を歩むのではないかと…。
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