1952年7月のある夜、車の修理工トルーマン・ベラサムは、ネバタ州内の国道を走っていました。すると突然、上空から眩しい光線が射し、円盤型のUFOが出現。そこから降りて来た女性の異星人(?)は、ベラサムにこう伝えました。自分はクラリオンという惑星から来た。惑星クラリオンは月の向こう側にあり、地球と月とクラリオンは一直線上にあるので、地球からは見えない…と。ベラサムはその後、女性異星人と何度も会い、彼女の語りを「空飛ぶ円盤の秘密」という本にしました。これが、UFO史上で「惑星クラリオン」が最初に登場したときのお話です。
次は1981年9月。イタリア人ジャーナリストのマリオッツォ・カヴァーロが、惑星クラリオンから来たという異星人に遭遇します。そのメッセージによれば、彼らは5億年前から文明を持ち、1億8000万年前に地球を訪れ、原始的な生物の遺伝子操作により人類を誕生させたそうです。ただしこのとき、惑星クラリオンは地球から15万光年の位置にあると言ったとか。月の向こう側にあったベラサムの時代から、またずいぶん離れてしまったものです。
異星人との遭遇を主張するコンタクティたちの怪しいところは、遭遇の仕方がほとんど同じである事です。UFOが出現し、その中から現れ、自分たちの星の話や地球の過去とか未来を語る…同じパターンの繰り返しです。これらはすべて、人類最初のコンタクティと言われるヒル夫妻の話と根本的に変わってないのです。それでもUFO信者たちに指示され、語り継がれる…まさに都市伝説の典型と言えるでしょう。しかし、「異星人がこう語った」と世間に公表するのならば、天文学の最低限の知識は身につけてほしいものです。
今回の惑星クラリオンにしても、1952年のベラサムは、その星から来た異星人の「宇宙から見た地球は月そっくりだ」とか「地球は光と影だけだ」という言葉を、著書に記しています。人類がまだ、大気圏の外へ出ていない時代だったので、単に地上の人間の空想に過ぎない事が、今ではよく解りますね。しかも、地球と月の一直線上の軌道にある惑星なんて、この時代でも、天文学のちょっとした知識があれば「物理的に有り得ない」と理解できるはずです。さらに呆れるのは、1981年のイタリア人ジャーナリストです。惑星クラリオンは15万光年離れた第三銀河のわし座にあると、大真面目に主張しました。星座というのは、地球から見える星の配置で誕生したモノであり、15万光年も彼方の銀河に星座などありましょうか。
惑星クラリオンは、完全な空想伝説としか言いようがありません。それでもまだ、この惑星の存在を信じる人や、ここからやって来た異星人とコンタクトしたと言う人がいるそうですよ。
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