彼はもしかして、夢の偉業を本当に成し遂げてくださるかもと、ある程度の期待がありました。しかし終わってみれば、わたしの周囲の人々は口を揃えて言いました。「やはり、無理だったね」。
オリンピック3回連続の金メダル。競泳にさほど詳しくないわたしでも、毎年、世界記録が更新される「物凄いスポーツ」なのは解ります。その世界で4年に一度、12年の歳月の中で頂点を極め続ける事が本当に可能なのか…期待の反面、懐疑的な気持ちもありました。
友人たちがやはりと思ったのは、ヒトがどうしても避けられない年齢です。とくに物凄いスポーツ競泳は、心の強さや高度な技に加え、力の強さが絶対的に必要でしょう。どれほど鍛えても、体力の衰えを止める事はできませんね。オリンピックの決勝レベルでは、それが歴然の差になるようです。
彼は当然、ベスト・コンディションで臨んだはずです。思い通りの泳ぎができても、なぜか先頭に出られない。それが、年齢の実感なのです。
常に自分を厳しい状況に置き、高い目標を持ち、それに向かい心身を極めていく…彼のそうした姿は、どれほどの人々に影響を与えたでしょうか。今回のオリンピックでは、他の日本人選手にさえ勝てませんでしたが、彼の気持ちの強さは心から尊敬します。
4年前、北京の競泳会場での雄姿は、日本人の記憶に鮮やかに刻まれました。彼の性格では、こんな言葉は聞きたくないとおっしゃるかもしれませんが、わたしの素直な気持ちとして贈ります。
「ご苦労さまでした」そして、「夢をありがとう!」。
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